2023/04/12 15:11


# “嬉しいことはつくりにいく” 30代リーダーが考えるリアルな仕事観

最前線で活躍するビジネスパーソンのリアルなインタビューを通じて「オールウィークスーツ」の魅力を伝える本連載。今回はスタートアップでPublic Relationsに従事する寺口 浩大氏に、リアルな今の働き方や、働く価値観について迫ります。



## プロフィール

 

寺口 ​浩大(Kodai Tearaguchi)


兵庫県生まれ。京都大学卒業。リーマンショック直後、銀行に入行。企業再生、M&A関連の業務に従事したのち、コンサルで人材育成支援に携わる。現在、スタートアップでEvangelistとして活動。

Twitter https://twitter.com/telinekd




## 同じ日がほぼない会社員のリアルな1週間のスケジュール


#### ── 寺口さん、本日はよろしくお願いします。早速ではありますが、まず1週間のスケジュールについて教えていただけますか。


はい、よろしくお願いします。1週間スケジュールか..というのも、1週間といってもスケジュールがいろいろなんですよね。

いろんなプロジェクトが日々動いてるので何かしらは埋まっているんですが、ルーティンがほぼないです。

なので例えばでいうと...朝に収録があって、定例のmtgやって、メディアの人と打ち合わせ、クライアントとのアポ、そして最近は年末ということもあり(取材時は2022年12月)、オフラインでのイベントを企画したり参加したり、とかですかね。



#### ── 忙しいですね...あまりデスクワークはあまりされないのですか。



スケジュールを改めて振り返ると、デスクに向かっての長時間の作業はあまりないかもしれません。


自分の働き方のスタイルとして、口と足を動かさないと手も動かないんですよね。新しい企画をつくったり、「なんかできへんかなあ」みたいな話をしたり、色んな人に会いに行って色んなことを教えてもらったりしています。
色んな人にといえば、つい先日は学生に向けたキャンペーンのプロジェクトで、実際の大学生にも話を聞きに行ってましたね。


キャンペーンとかプロモーションのプロジェクトって、ローンチのときに燃え尽きがちになるんですが、実際はリリースしてからのほうが忙しくて。なので結構リリース後に色んな人のところに足を運んで生の声を聞きに行っています。



## 届ける対象の人と、意思ある人と、フェアに仕事をする。


#### ── 仕事へのこだわりなどがあれば教えてください。

仕事へのこだわりは、3つありますね。

1つめは、「フェアにやる」ということ。
やってあげてる、やってもらってるの関係ではなく、お互いがフェアでいれるような関係性で仕事をしたいなと思っています。

2つめは、「届ける対象の人とも一緒にやりたい」ということ。
さっき、プロジェクトで大学生に話を聞きながらやっているって話をしたと思うんですけど、見る人くらいの年代の価値観を当事者に教えてもらいながら進めることを意識しています。勝手につくって出したものってミスるなって思うので...。
このあいだは、大学生に自分の”最強のポエム”を添削してもらったりしましたね。跡形も無くなりました。

3つめは、「意思ある人と仕事をする」こと。
個人としてちゃんと意思ある人と仕事をしたいなって思っています。と同時に、自分にも明確に意思がないといけないし、向こうも「やらされ」の気持ちで一緒にやると絶対に頓挫すると思っています。





#### ── ここだけの話、実際に仕事が頓挫しかけたことってありますか。

うーん..最近はあまりないけど、昔の失敗だと、きっと上記の3つのこだわりのどれかが抜けているんだと思います。


例えばうまくいかない場合は、


  • フェアな関係性がない

  • 勝手につくって出しちゃった

  • 自分も含めて、誰かの意思が弱かった

  • 盛り上がるけど実際のカタチにならない

  • 盛り上がるけど継続しない

とかですかね。




## 会社員でも “嬉しいこと” はつくりにいける。自分らしい働き方ができる理由


#### ── ストレートな質問になってしまうかもしれませんが、ずばり、仕事は楽しいですか。


働くって楽しい!って感覚は、僕個人としては正直あんまりないのですが、”嬉しいこと”をつくりにいくのが大事なのではと思っています。


働くのって、本音で言うと結構大変なことも多いじゃないですか。”嬉しいこと” をつくっていかないと、やってられなくなる時があります。

学生時代はバイトをやりたくなさすぎて奨学金を借りていたくらい、もともと「働く」に対してネガティブでした。けど、今の仕事に出会って、こんな僕でも、なんとか笑いながら「働く」ができているんですよね。

それはなぜかなって考えたときに、サラリーマンとして働く道を選んだとしても、おもしろいことができる時代になりつつあるからだと思っていて。
「既存のやり方だと限界あるよね、新しく何かやっていかないといけない時代だよね」に社会全体がなっている背景もあり、尚更「これとこれ一緒やからやってみたらおもろそう!」といったクリエイティブジャンプが起こる仕事もしやすくなっているのではと思います。
時代がそれを是としているので、僕もギリギリやれているのかなと。

「ああ...大変だな」みたいなときも、たまに嬉しいことがどーんと起こると、「またあるのかもな」という希望と余韻でまた頑張れますね。




#### ── 20代の自分に伝えたいメッセージはありますか。


自信を失っていたので、励ましてあげたいですね。価値があるって自分が信じてることは大丈夫、あるからって伝えてあげたいです。

自信ってなんなんだろうなって考えるときがあります。
自分の才能を信じられること?時間やエネルギーを投資した努力?など、諸説あるかと思うのですが、「自分の中にあるアングル、ものの見方」なのかなと考えています。

僕の場合、なぜか頑張っても自信って湧かなくて。
だからこそ見方や考えのオリジナリティを深めることにこだわっているのかなと思います。ただ、見えにくいものだからわかりやすい結果が出るまでは、その価値証明が難しいですね。




## 現実世界のどのアナロジーかを考えながら抽象化する


#### ── ではちょっとここからプライベートな質問を変えていきたいと思います。まずちょっと聞いてみたいのですが、好きな漫画などがあれば教えて下さい。


明確に覚えているのはGTOとか、ゴールデンカムイも好きです。
あとは進撃の巨人ですかね。
壁の中の狭い空間にいる設定とか、閉塞感が、コロナ渦の今とすごく重なってません?テーマでもある”自由とは?”について考えさせられました。

こんな感じで、僕は漫画や本を読むときは、現実世界のどのアナロジーかなと思って読むのがおもしろいですね抽象化してみると、これだ!となる企画が生まれたりするからです。

あとはアナロジーと同じですが、小さい時から相似形も好きですね。この三角形とこの三角形、大きさは違うけど形は一緒やん!みたいなアハ体験が好きなんだと思います。
それでいうと、代数よりは幾何のほうがすきですし、微積もすきですね。あ、この話一生してしまう(笑)




後編に続く

(撮影:松本 真実、編集:森長 希奈)